いま現在の揺れを可視化する「強震モニタ」やアプリを活用

防災科研にお話を伺うシリーズ第3回は、「強震モニタ」や防災アプリについてです。こうしたツールをうまく活用して防災に役立てましょう。

いま現在の揺れを可視化する「強震モニタ」

「強震モニタ」は、防災科研が全国に設置した強震観測網から観測した、いま現在の揺れをそのまま可視化して、リアルタイムに配信しているWebサービスです。
オレンジから赤に近づくほど強い揺れで、緑から青で表される揺れは、人間には感じられない微弱な揺れとなります。

地表と地中の揺れを切り替えて表示できる。右は、2011年3月11日東北地方太平洋沖地震の際の強震モニタ画面。

地表と地中の揺れを切り替えて表示できる。右は、2011年3月11日東北地方太平洋沖地震の際の強震モニタ画面。

⇒強震モニタ

東さん「強震モニタでは、テレビなどの地震速報よりも早く揺れを知ることができます。本震直後の余震を早く確実に確認したいときや、体は揺れている感じがするがほんとうに揺れているのかどうかを確認したいときなどに役立ちます」

東日本大震災直後、関東でも余震が多くありましたが、都内の高層マンションに住んでいて、地震酔いで目まいが激しかったある女性は、「強震モニタ」を確認して、地震の揺れかどうかを判別していたそうです。高層マンションならではのエピソードですね。

大地震の揺れに、もしいまここで襲われたら!?「もしゆれ」

防災科研の提供する全国地震ハザードの公開API (J-SHIS Web API)と自分撮りカメラのマッシュアップアプリ。

防災科研の提供する全国地震ハザードの公開API (J-SHIS Web API)と自分撮りカメラのマッシュアップアプリ。

防災科研では スマホアプリの開発も行っています。こうしたアプリを使って、地震の被害をイメージしておくのも大切です。
「もしゆれ」は、自分がいまいる場所で大地震が起こったらどんな被害が起こるのかを、自分の自画像に重ね合わせて表現するAR(拡張現実)を実装しています。もしここで地震にあったらどんな被害に遭うのか、地盤の特性にあわせて想定することができます。仕事場、子どもの学校、よく行く場所でどんなことが起きうるのか、想定できるだけでも、その後の行動はちがってくるはずです。

⇒「もしゆれ」

「何が怖いか」ではなく「何が危ないか」で備える

東さん「地震ハザードマップやアプリを使って考えていただきたいのは、“何が怖いか”ではなく“何が危ないか”ということです。ただ怖がるのではなく、地震が起こったらどんなことが起こって何が危ないのか、科学的根拠を持って備えていただくことが大切です」

システムやアプリを使って、被害想定をしておくことで、次の防災行動をとることができます。もしマンションで地震が起こったら、建物自体は堅固で壊れることがなくても、家具固定をしていなければ危険は高まります。
身の回りを見直して、「何が危ないのか」という視点で備えること。防災科研が提供しているデータやアプリは、そのことを我々に教えてくれているのです。

次回は、これら防災科研が提供しているデータやアプリをどのようにマンション防災に役立てるかについて考えたいと思います。

防災科研/NIED
国立研究開発法人防災科学技術研究所(防災科研/NIED)

自然災害から人命を守り、災害に強い社会の実現を目指し、地震、火山、水害、地すべり、雪害などのさまざまな自然災害に関する研究を行う機関。


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